2019年07月15日

報告します。第106回川崎学びの会

(※こちらの記事は、SV馬場英顕が6月24日に作成した記事となっております。ブログ更新が遅くなってしまったこと、お詫び申し上げます。)

 6月21日(金)に開催した「川崎学びの会」の報告です。ご依頼いただいている方にはその日使用したパワーポイントを添付(子どもの顔が特定できる写真はボカシをいれてあります)しましたので合わせてご覧ください。気が向いたらご意見をいただけると嬉しいです。
 ※こちらのブログには添付しておりません。ご了承ください。

 埼玉県のI小学校5年生の算数「円」の授業です。学びの共同体の実践研究に取り組み始めて2年目という学校、しかも授業者は着任して1年目の先生です。誰一人途中で投げ出すことなく追究し続けている姿にまず感動しました。
 授業は最初から男女混合4人のグループで進められ、半径133mの円の長さ(通常は円周の長さという言い方をしますが)を求めるという課題(前時の復習?)を解決したのに続いて「ジャンプの課題」に挑戦しました。期待する発言が出るたびに「今の発言についてグループで相談してみて」ともどしていました。教師が受けて先に進めるというようなことは決してありませんでした。大事な1か所をのぞいては・・・
 「つなぐ」「もどす」ことを苦手とする先生は少なくありません。本時はそこが違います。よく転任して1年に満たないのにタイミングよく行われているものだと感心させられました。一人に一台ずつ電卓が用意されていることも大事なところです。現実的な数値が設定されていて手計算では煩雑になることもありますが、電卓を利用することで計算に煩わされずに、考えることに集中できるようにされてるところにも感心させられました。
 ところがそのジャンプの課題に子どもたちを「混乱」させる要因が隠れていました。野球のダイヤモンドのホームベースを中心に、1塁方向と3塁方向にそれぞれ90m延長した地点を通る「円」の1/4と「半径」とも見える線分で構成されたコースを一周した時の距離を求めるという課題です。
 どういうわけか、大型ディスプレイで提示された図が歪んでいて「ホームベースを中心とする半径90mの円の1/4」には見えないのです。子どもたちの手元に配布された図は「ホームベースの位置を中心とする円の1/4」だったと授業後に聞いたのですが・・・
 子どもたちは迷いました。コンパスを使ってワークシートの図をなぞる子もいました。「図が(ディスプレイに表示されている)のと違う」というつぶやきも聞こえます。指名されて前に出た子は「円だと思うんだけど、中心がわかわからない」と言いました。それに対して「円じゃないから中心はない」という意見が出ました。「銀杏の葉みたいだから」と言った子もいます。黒板に掲示されている図を大コンパスでなぞって、ホームベースの位置を中心とする円ではないか」という発言を受けて長さを求めることにしました。
 コンピュータで作図されたと思われる図が歪んでいること、その図を授業者は「ホームベースの位置を中心とする円の1/4」だと思い込んでいたのではないかと思われます。そのために子どもたちの「つぶやき」や「円じゃないから中心はない」という発言、前に出て大コンパスで大まかになぞったのを見ても、子どもたちの迷いと困惑が届かなかったのではないかと思われます。
 しかし「ホームベースの位置を中心とする円の1/4」の長さを求める課題だとしたら、はたしてそれはジャンプの課題になるのかという疑問も残ります。ともかく、誰一人途中で諦めることなくねばり強く追究し続ける子どもたちの姿が印象的な授業です。そこに「子どもをリスペクトする」姿勢が加われば、子どもたちの迷い、困惑をきっかけに「根拠をもって考える経験」をするよい機会になっただろうにと惜しまれてなりません。

 文責  SV 馬場英顕


posted by 川崎学びの会 at 11:01| Comment(0) | 月例会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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